ちょっとしたこと

けんかではないけど、思っていたことを伝えた。
私の親は色々と家を借りていて、私はそれを自分の家のように使っている。
だから彼にも来てもらって、楽しくすごしているのだけど、
ずっと気になってたことがあった。
それは、彼がいつも、何も持ってこないことだ。
靴下や下着は、父親が買いだめてる新品のがあるし、
パジャマだってあるし、
歯ブラシもお客さんようの買いだめがあるから、
それらを使えばいいや、ってことになってる。
でも、いつもいつも、当然のようにそれを使っていることがすごく気になる。
曲がりなりにも私の実家なわけだし、
そこにあるものをそんなカジュアルに使われてしまうと、
私の家を、私の親を、軽く見ているような気がしてならん。
物ではなく精神の問題だ。
だから、今日の朝、それをそのまま告げた。

彼はじっと黙っていた。
彼はこういうとき黙る。
私が何かきっかけを作らないとしゃべらない。
でもそれってずるい。
だから私は黙った。
彼に発言を促す一切の動きをしないように気をつけて、待った。
彼の手を握ったまま、一ミリも動かないようにした。
出勤時間になり、
「行くわ。気をつける」とだけ言って出て行った。

あほ。
それだけなんかボケ。

でも今日も彼はうちに来る。
謝らへんかったらしゃべったらへん。